「相撲部」という青春。
翌日朝イチからの取材に備えて、青森県十和田市へ。取材前夜の街は、積もった雪なんてちらほら。アスファルトの色のほうが目立っているぐらい。2025年12月13日土曜日のことでした。
ところが! 翌日は一面の銀世界に。木々の向こう側に見えるのが、三本木農業恵拓高等学校相撲部(※以下、三農相撲部)の道場。顧問の先生からは「両国国技館のような建物です」との事前案内があったのですが、そのとおりの趣ある道場にテンション↑。
朝9時少し前。部員たちが集合し始めます。凛々しい、まわし姿。平日は授業のあと、土曜と日曜は朝9時から稽古がスタートするのだそう。
そして9時。5人の部員により、稽古開始。準備運動として、相撲道の基礎of基礎=四股(しこ)から。足腰の安定感やバランス感覚を鍛えるのにマストな稽古とのこと。四股の踏み方にもそれぞれのこだわりがあるそうで、写真左の高々と左足をあげているのは3年生の三浦孝太くん。
三農相撲部は、全国高校総体で3度の優勝歴を誇っている。正式な部活動としてスタートしたのが昭和14年で、錦富士関や阿武咲関などの大相撲力士(つまり、プロ!)も多数輩出している。
どうりで、稽古も本格的です。
こちらは、すり足と呼ばれる稽古。重心を下げ、足の裏を滑らせるようにして相手に押し負けない足さばきを習得するのが目的。美しい四股を踏んでいた三浦くんは3年生。元キャプテンで、得意な型は「突きと引き」。チーム一の長身で184cm!
3年生の岡崎良太郎くんは、小学校1年生の時から相撲の道に。三浦くんとはその頃からのライバルであり、高校に入ってからは盟友でもある。得意な型は「立ち会いからの押しと左前みつ」。ベンチプレス155kgは、チームNO.1!
2年生の小笠原広祐くん。昨年の全国大会個人3位の実績もあり、新チームのキャプテンに指名された。得意な型は「左四つ」。ちなみに、「左四つ」とは自分の左腕が相手の右腕の下に入る姿勢のこと。
2年生の奈良悠真くん。得意な型は「押し」。自分より大きな相手との対戦が好きだそうで、「大きな人は胸できたりするので、そうなったら自分は頭でぶつかって左の前みつを取って……押します!」。
2年生の佐藤啓太くん。得意な型は「突き」。一見すると単調ではあるけれど、基礎の稽古を身体に染み込ませるのが、相撲では重要なのだそう。
雪が激しさを増してきました。
でも、道場の中は、みんなの荒ぶる呼吸音と、したたる汗で、熱気が充満!
ぶつかり稽古へ。相撲部OBの方が指導員として稽古に参加。「バシッ!」とか「ブシッ!」とか独特な破裂音が土俵の中で響きます。
部員の下の名前と数字は、左側がベンチプレス最高値で、右側が身長。
壁に額装されていた「綱領」とは、組織や団体が大切にしている指針や価値観のようなもの。三農相撲部の「綱領」は、大相撲・時津風部屋のものを参考にしている。
礼にはじまり礼に終わる。ぶつかり稽古を15番ほどとってこの日の稽古は終了です。最後に新キャプテンの小笠原くんが「常に人格の陶冶に努め 国技相撲道の神髄を発揮すべし」と「綱領」を暗唱していました。
稽古後の掃除も彼らの担当。砂がまかれるのですが、この砂がないと土俵での滑りが悪くて、足裏の皮がめくれてしまうことも。
相撲部顧問の寺澤先生も、三農相撲部の出身。これまでの教え子でプロになる子はなにが違うのかを聞いてみました。「相撲センスのようなものを生まれつき持っている子もいます。でも、プロになるような子に共通しているのは〝いかに真面目に稽古をし続けられるか?〟です」。
おまけ。
練習後の彼らに、冷たいスポーツドリンクの差し入れをさせてもらいました。「真空「温・冷」ペットボトルシリンダー」。その名のとおり、冷たいものはもちろん、温かいものはホットなままにキープしてくれます。ピンク、グリーン、ベージュの3色は新製品で1月29日(木)発売!