02焚き火イタリアン falò @代官山

オシャレな街の代名詞と言っても過言ではない、東京・代官山。
そんな街には若干結びつかないキーワード「大人のカジュアル」を意識してつくられた「焚き火イタリアン falò」というお店があります。

代官山駅から徒歩でわずか3分。建物の地下1階に入り口があり、店内には焚火台を中心に四方を囲む長いカウンター。とてもカッコいい空間に、今のところまだカジュアルという言葉はしっくりときません。

店主の樫村仁尊さんは広島「マンジャペッシェ」、東京・広尾「リストランテ アクアパッツァ」での修行を経て、2016年にこのお店をつくりました。
小さい頃からBBQが好きだった樫村さんは、「なんだか知らないけど美味しくなる」炭火料理に大きな魅力を感じ、焚き火スタイルのお店にすることを決めました。一般的には素材の味をいかす塩味にするのがセオリーですが、樫村さんの修行を重ねてきたイタリアンと掛け合わせ、現在のお店が完成しました。

樫村さんは、「レストラン」が飲食店の頂点だと信じて料理に打ち込んできましたが、お客さんとスタッフの関係性が平等な、大衆居酒屋のような雰囲気の良さを感じ、最終的には「料理人の表現の仕方」が重要なんだと気付いたことをきっかけに、カウンターで焚火台を囲む空間へと辿り着きます。

そんなfalòでいただいた一品目は「初カツオの藁焼き フレッシュトマトソース」。
火をつけた藁の煙でカツオを丁寧に燻します。この藁の香りだけでもたまらなく美味しく、さらにライブ感が期待を膨らませてくれます。季節によってはマスなど、別の魚になります。

最高に美味しかったカツオの藁焼きのレシピは、なんと『外ごはん本』にもご提供いただいております! シンプルだけど奥深いレシピ。火と煙を見極めること。鉄分の多い魚を燻すのがポイントとのことです!

「竹にくるくる巻いた太刀魚の炭火焼き」は愛媛県の郷土料理。味付けは和風ではなく、バルサミコソースで。炭火焼きならではの身のふっくら感がたまりません。

そして「色んなお肉の炭火焼きハンバーグ」。
牛、豚、羊、鹿、猪など、その日の仕入れに合わせて配合した肉を、粗めに挽き、さらにつなぎに使用するのは玉ねぎと塩の2つのみ。

98%が肉という贅沢なハンバーグは、炭火で表面をしっかりと焼き、中身の密度と味の濃度が、通常のハンバーグとはまるで別格のものに仕上がっています。これは、たまりません。

炭火で焼けば、素材の味を引き立てることができる。その先に目指すものは

「何を食べたかを明確にすること。」

樫村さんが教えてくれたfalòのこだわりです。

「見た目は綺麗だけど、何を食べたのか見失うことなく、食べ終わりに“カツオを食べた”“太刀魚がうまかった”そんな感想になってくれることが嬉しいんです。もちろんイタリアンな味付けを着地点にしながら」

falòが目指す「カジュアル」は「リラックス」の意味合いが強い。

「ねじり鉢巻を額に巻いていれば、あいつバカだなぁ〜って思ってくれそうじゃないですか(笑)」

鉢巻はお客様の緊張感をできるだけ無くし、リラックスしてもらいたいからこその店主のアイディアでした。

「一応、ちゃんとした料理と仕事はできるんです(笑)。だけど、できるだけ雑にするというか、ラフにしていく、大人のカジュアルを追求していきたいんです」

ラフな感じもありつつ、見えないところでたくさんの工夫と努力をされているのが話をお聞きしていると漏れてくる。

「料理は味だけでもないし、サービスだけでもない。どっちも必要だと思います。特にお客様のことを知ろうとする努力は怠りません。自分がされて嬉しいことをお客様にしたいので、ちゃんとお客様の特徴やお話しをメモして、おひとりおひとりを覚える。そして次につなげます」

話せば話すほど、このお店の魅力を感じ、樫村さんが焚火台に立っている様子が格好良く見えました。

そんな焚き火イタリアン falòの店主・樫村さんが「外ごはん本」のために「LOGOS theピラミッドTAKIBI XL&L・コンプリートDX」を使用して作ってくれたレシピが書籍内に7レシピ掲載されています。

●MAKIBI焼きビーフステーキサルサヴェルデ
●きのこを詰めたチキンロースト
●MAKIBIにぶっ込んだ太ねぎと目玉焼き
●肉汁したたるポルケッタ
●初めてつくるカツオの藁焼き
●チョコレートのたこ焼き
●ポルケッタのパニーノ

樫村さんの「なんだか知らないけどBBQのごはんって美味しい!」という、理屈じゃない最高の言葉を信じて、この6レシピに挑戦してみてください! なんだか知らないけど、美味しくなること間違いなしです!

それでは、
Enjoy falò!
Enjoy 外ごはん本!

焚き火イタリアン falò
所在地

東京都渋谷区代官山町14-10 LUZ代官山地下1階
(東急東横線「代官山駅」より3分)


TEL

03-6455-0206

営業時間

17:00〜21:00(L.O.) / 土日祝は15:00〜


定休日

木曜日 他に不定休あり


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Index

01

マロロガバワン @新井薬師

東京・中野の奥の方にある「マロロガバワン」をご存知でしょうか?。入り口にはネオン管の「indo & more」という文字が光ります。カレー屋でも、インド料理屋にも収まらない、地元に愛され、地元を愛してやまない、スパイシーなお店のご紹介です。

03

Comptoir Coin @蔵前

今となっては人気のエリア「蔵前」にあるナチュラルワインバー。人生の予定調和は一切なし。気持ちのいいほど、素直な店主は、一番の「ナチュラル」なのかもしれない。おいしいワインと、おいしい料理。隠れ家的な素敵なお店をご紹介させていただきます。

04

麦酒屋るぷりん & 炭火屋るぷりん @銀座

銀座のど真ん中にお酒と炭火焼きを堪能できるお店があります。人並外れたお酒への情熱。生産者さんとの丁寧なつながり。そして0からの炭火焼き⁉︎ 「ただいま」と言ってもらえるお店を目指して、オシャレでかわいい、アットホームなお店をご紹介します。

05

クーリ・ルージュ @宇都宮

都内から車で約90分。宇都宮ICを降りてすぐのところに、緑に囲まれたひときわ目立つ赤い屋根。そのお店こそが「クーリ・ルージュ」です。ゆったりとした時を過ごせる、なんだか物語の中に入り込んだような、田舎ならではの料理店のご紹介です。

06

Maruta @調布

調布の深大寺のそばに、スタイリッシュで高級感たっぷりの「Maruta」はあります。決して通いやすい立地ではないものの、独特な世界観が生み出す「憧れ」が、お客さんを虜に。店内には薪火台。「素材」の仕入れや考え方など、新しいカタチのお店です。

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